海老足男との対決
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新書版230ページ 「アガサ・クリスティ愛誦探偵小説集1」をお届けする。 このシリーズ名を冠するのは、クリスティの『おしどり探偵』または『二人で探偵を』として邦訳がある『Partners in Crime』(一九二九)にちなんでいるからだ。この連作短編集はさまざまな名探偵のパロディであり、取り上げられているのはコナン・ドイルのホームズ、フリーマンのソーンダイク博士、チェスタートンのブラウン神父、エドガー・ウォーレス、オルツィの隅の老人、メースンのアノー探偵、クロフツのフレンチ警部、ベイリーのフォーチュン、そしてクリスティ自身のポアロがパロディ化されている。しかしそれ以外にも我が国にはまだ紹介され ていない名探偵は複数いる。そのうちの一人が、本書のオークウッド兄弟で、「怪しい来訪者事件」または「珍客到来」(The Adventure of the Sinister Stranger)でパロディ化されている。これらの未訳作品を紹介してはどうかという示唆を戸川安宣氏からいただいたので、このシリーズを始めた。 本書はヴァレンタイン・ウィリアムズ(Valentine Williams 1883~1946)のTHE MAN WITH THE CLUBFOOT (1918)の全訳である。著者ウィリアムズはジャーナリストとして活躍し、第一次世界大戦中は従軍記者から軍人となり、勲章を受章する活躍をした。戦後は再びジャーナリストに戻り、小説も書き始めた。第二次世界大戦時にはイギリス情報部の一員として、国家に貢献をした。
新書版230ページ
「アガサ・クリスティ愛誦探偵小説集1」をお届けする。
このシリーズ名を冠するのは、クリスティの『おしどり探偵』または『二人で探偵を』として邦訳がある『Partners in Crime』(一九二九)にちなんでいるからだ。この連作短編集はさまざまな名探偵のパロディであり、取り上げられているのはコナン・ドイルのホームズ、フリーマンのソーンダイク博士、チェスタートンのブラウン神父、エドガー・ウォーレス、オルツィの隅の老人、メースンのアノー探偵、クロフツのフレンチ警部、ベイリーのフォーチュン、そしてクリスティ自身のポアロがパロディ化されている。しかしそれ以外にも我が国にはまだ紹介され ていない名探偵は複数いる。そのうちの一人が、本書のオークウッド兄弟で、「怪しい来訪者事件」または「珍客到来」(The Adventure of the Sinister Stranger)でパロディ化されている。これらの未訳作品を紹介してはどうかという示唆を戸川安宣氏からいただいたので、このシリーズを始めた。
本書はヴァレンタイン・ウィリアムズ(Valentine Williams 1883~1946)のTHE MAN WITH THE CLUBFOOT (1918)の全訳である。著者ウィリアムズはジャーナリストとして活躍し、第一次世界大戦中は従軍記者から軍人となり、勲章を受章する活躍をした。戦後は再びジャーナリストに戻り、小説も書き始めた。第二次世界大戦時にはイギリス情報部の一員として、国家に貢献をした。